おみこしのお手入れ方法

磨き剤や化学剤を使わない

おみこしのお手入れには、金属磨き剤や化学剤は絶対に使用しないでください。全体の埃をよく落とし、柔らかい刷毛や布などで丁寧にいたわるようにクリーニング作業をしてください。

次に金具、漆部分、木部などに付着している手垢、酒、塩や固着した汚れなどを、固く絞った柔らかい布で丁寧に水拭きをします。（ただし金箔部分には絶対に触れないでください。）

湿度が低い場所で直射日光を避ける

おみこしを保管する場所は、風通りがよく、湿気が低く、直射日光を避けた場所がふさわしいといわれています。おみこし本体全体に木綿布の袋かさらしなどで包みます。（ビニール等の通風の悪いものは絶対使用禁止です。） 付属品も同様にふき掃除を行い、梱包し保管してください。
また、雨天の祭礼などでおみこしが濡れてしまった場合は、すぐに梱包せず、1カ月程度陰干しをしてください。
陰干しをしないと、カビや腐敗の原因となります。

ひな人形・五月人形のお手入れ方法

人形の片付け時期

ひな祭りの後は、ひな人形を早めに片付けないと「婚期が遅れる」といわれていますが実際のところはどうなんでしょうか。
ひな祭りのルーツといわれている古代中国の「上巳（じょうし／じょうみ）の節句」は、川の水に心身の穢れを流して厄を祓う行事です。これが日本に伝わり現在の形となったのですが、ひな人形にその子の厄や災いを移す、という考えから、人形そのものは早く片付けて災いを遠ざけたほうがよい、という説があります。
また、「片付ける」という言葉は「お嫁に行く」という意味となぞらえて、早く片付けないと「行き遅れる」から、という説もあります。
ただし、これは季節の行事としてだらだらと飾り続けないようにしよう、という考えが反映されているのかも知れませんね。
ひな祭りから約2週間を目安に。 新暦の3月の中旬ごろまでにしまうのがよいでしょう。五月人形はこういった説はありません。
しかし、ひな人形も五月人形も片付ける日として、もっとも適していることは「天気がよく、乾燥した日に片付ける」ことです。カビの原因になりますから、雨の日などに片付けるのは絶対に避けましょう。

片付けのポイント

人形の顔は、絶対に指で直接触れないようにしましょう。
指の皮脂は、人形の肌の色を変色させてしまいシミや汚れの原因になります。面倒でも手袋をつけて作業を行うことをおススメします。
顔は乾いたガーゼなどの柔らかい布で軽くなでるようにお手入れしてください。筆や綿棒などで顔を軽くなでるようにするとよいでしょう。
片付けるときは、ティッシュペーパー、和紙、半紙などを人形の顔回りに軽く巻きます。このとき、ぴったり密着させないように気を付けましょう。衣装部分も和紙やティッシュペーパーでふんわりとつつみます。
箱にしまうときは、1体ずつがぶつからないように並べます。箱のなかにぎゅうぎゅうに詰めないようにすることが大切です。防虫剤を入れるのもよいですが、防虫剤によっては人形や衣類に影響が出るものもあります。入れ過ぎないことと、化学反応のおそれもあるので数種類の防虫剤を一緒に入れないことに注意してください。

人形の収納・保管場所

人形を保管する場所は、直射日光の当たらない場所、湿気のたまりにくい場所にしまうことが大切です。たくさんの物でいっぱいの場所に無理やりぎゅうぎゅう詰めにしないほうがよいですね。
梅雨の時期や夏の蒸し暑い時期は、晴れて湿気の少ない日に箱をあけて空気の入れ替えなどをするのも必要です。

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